お月さまお月さま、昼の世界にも存在してるよ。
真昼の月


魔性の月が支配するのは夜の世界。

対の存在、聖なる太陽の支配は昼。

月が出ればその世は魔の生物の領域。

太陽があるうちが人間の安全地帯。

夜の国では外へ1歩出れば恐怖と隣り合わせ。
月が不気味な笑みの仮面をつけてるよ。

昼の国は外で出れば太陽とご対面。
足取り軽やか楽しさいっぱい。



それが魔物のいる世界、人のいる世界。



でもねでもね、光の中に月はいるんだよ。

昼は目立たないから見逃しちゃうけれど。

戸の外へ出てみてよ、探してみてってば。

青空、夕焼け、暁の空に見える太陽と反対の位置に。

白い月がどこかの空に浮んでるよ。






昼の世界にもちゃんと存在してるの。





太陽は夜の世界には強い力のせいで長くいないんだよ。

人にも魔物にも自然にも害を与えちゃうから。

だから時々雲と世界を見るのを交代してるの。

でも月は優しい力を持ってるからずっと世界を見ててくれる。

綺麗なんだよ、真昼の月だって夜の月みたいに。

太陽の光が眩しすぎるなら月を見つけて。

太陽の強い力も月が和らげてくれてるからね。






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…………。一周年記念です。言い張ります。 もう6月まで2日しかない……っとそれは余計な話。 お前のサイトは小説だろうが、ってつっこむトコでしょうしね。 良いんですよぅ……小説にすると激短編で物足りないから。 これ考えてる時に生まれた逸話が1つ。 「真昼間でも月はあるし、そもそも月光は太陽の光の反射から成り立ってるよね」 じゃあどうして昼も魔物の力は増幅しないの?ってことで脳内で説明者登場。 「昼は太陽が支配している世界だから。月は夜の支配者なんだよ」 こーんな自分で脳内1人会話、から急遽出来上がったこの詩。 感じ的には子供が年上に言ってきかせるようなもの(笑 いや、こんな感じにしたかったもんですから。どんな感じよって感じですが。 大人の口調で〜です、〜であるとかだったらなんかとっつきにくい話で哲学っぽさそう。 でも子供の、特に純粋な小さい子が自分で見つけたことを嬉しそうに言ってたらどうでしょー。 ってな発想で子供口調っぽく。あくまでもそれらしくなるようにしました。 この際小説で記念に何か作れよとはつっこまないでください。 ネタバレ系で行こうと思ってましたが小説の長さ的に全部無理! M Aのネタバレはあとがきの箇所でちょこちょこやってますし。(開き直り

2004/5.30 笹木香奈